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ぽんぽこブログおれ日記 シーズン3

東京暮らしも2年目に突入。忍び寄る40歳の壁に焦りながらも「まだいける!!!」と山にロードバイクに頑張る38歳。

2015 秋山山行 南アルプス 悪沢岳&赤石岳 其の3

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2015 秋山山行 南アルプス 悪沢岳&赤石岳 其の3

夜が明けた。時刻は5時すぎ。9月21日の朝である。隣のおじさん達は4時半くらいからゴソゴソし始め先ほど出発していった。
朝飯を食い、どうしようか考える。周囲には車はあれど人はいない。人にいろいろ聞きたいんだがどうにもできん。迷った末僕も臨時駐車場へと戻ることにする。しかし・・・前日見た光景がフラッシュバックする。駐車場は満車で周囲の道路の路肩にはあふれた車が停まっていた。昨日の18時の段階でそれである。いまさら言っても路肩にすら停められないかもしれない。そう思うと「よし、やっぱ戻ろう!!!」
しかし・・・「うわっ!!!」
戻ってみると僕の停めていた場所には別の車が停まっていた。駐車場から堰堤を渡る手前で一台の車とすれ違ったんだがおそらくその車である。「しまったな~。」
 それでも止める場所はなくはないので違う場所に停める。隣には準備をしてる人がいたからその人にバスのこととか聞いてみよう。
自分の準備を済ませ外に出てる人にバスのことを聞いてみる。すると「いや~私もよくわからないんですよ。駐車場がいっぱいだったからここまで来たんですけど。」さらに違う人に話しかけても「私もわからないんですよ。」との答え。う~む、困った。すると堰堤の向こうからこちらに歩いてくるパーティーがいた。その人たちに声をかけると「我々は歩いていきます。1時間くらいでしょ???」とか言うではないか。1時間・・・それってバスで1時間ってことでしょ???手前の聖岳への登山口でもコースタイムで3時間以上。もしや走っていくんすか???
どうしましょと迷っていたらはるか彼方からこちらに向かうマイクロバスのヘッドライトが見えた。ここにいる困った軍団に昨日聞いた話をして僕が手をあげバスを停める。すると「乗りますか?」と運転手氏が言ってくれた。おぉ~ラッキー。やっぱここからでも乗れるんだ。みんなで「いや~よかったよかった」と言いながらバスの準備ができるまで待つ。
バックで戻ってくるバス。おそらく駐車場の奥にいる人たちにも声をかけていたのかもしれない。













バスに乗り込む。 うまい具合に乗ることができホッとした。これが正規の駐車場からだったら車の置き場にも苦労し、ひょっとしたらこのバスにも乗れなかったかもしれない。隣に座ったおっちゃんとそんなことを話す。ところでこの隣のおっちゃん、今回は椹島から千枚小屋を経て聖岳まで行くらしい。埼玉から来たそうで定年前から百名山の旅をしてるらしい。とはいえ山の初心者ではない。登山歴は30年以上で岩もやるそうだ。知らんまに結構百名山を登っていたのでついでに全部登ってしまおうということらしく今回は悪沢、赤石、聖と三つを一気に片付けるとのこと。「残しちゃうとまた来ないといけないからねぇ。」 まったく僕も同感なんだが如何せん休みがない。今回無事に2座登ることができてもこの近辺でいうと塩見、聖、光の3座が残る。金と時間が自由に使えるのならば塩見岳から光岳まで一気に片付けたいんだが世の中うまくいかなもんだ。
数分走りバスは正規の乗車場である臨時の駐車場に到着。

オートなので手前のガラスの汚れにピントがあってしまう。が、その向こうに停まってる無数の車からも想像できるように大勢の方がここでバスを待っていた。が・・・さすがに一度では運びきれない。一台で運ぶわけではなく何台かでさばくんだけどそれでも無理。まぁ僕らも上流から乗ってるし。しかしこの窓ガラスのせいでまともに外の景色が撮れない。まぁ未舗装の林道を走っているのでこれくらい当たり前なんだがこれじゃいざ陽希とすれ違ってもこんな写真しか撮れないかもしれない・・・。

バスは椹島に向け出発した。隣のおっちゃんが話しかけてきて登山談議に花を咲かせる。お互いのどんな山に登ったみたいな話をする。僕が「クマが怖くて北海道の百名山はガイドさん付けるかツアーで行くかも」というとクマの話もいっぱい聞けた。で、このおっちゃん、30くらいの娘さんが2人いてその子等がここ数年で山に目覚めたらしい。昔は山に連れてったりしてたようだけどいつからかついて来なくなったんだけど最近はソロでテントかついで山に行ってるそうだ。「山もいいけど早く嫁に行ってもらいたい」と苦笑しながら言っていた。バスはゲートを越えダートの林道を走る。こないだの皇海山ほどではないけどなかなかのダートっぷりである。しかし隣のおっちゃん、話がとまらない。話自体は面白いんだが僕にはそれよりもっと気になることがある。そう、田中陽希である。おそらくこちらに向けて歩いてくるだろう陽希を見るために右側の窓側の席に陣取っているのだがおっちゃんがずっと話しかけてくるのでなかなか集中できない。おっちゃんにも「田中陽希が椹島に泊まってるそうですよ。多分、今こちらに向けて歩いてきますよぅ。」というものの大して見たくないのか窓の外を見ようとする様子もない。僕の方はいつ陽希とすれ違うのか気になってしょうがないんだが、かといっておっちゃんの話を無下に聞き流すわけにもいかず話をしていた。すると「わぁぁぁぁぁ~!!!!」とバスの中で歓声が上がった。僕は「え、マジで!?」と窓の外を見回すも時すでに遅し。陽希ははるか後方へと遠ざかっていった・・・という姿すら見ることができず「どぉぉぉぉ~時間を巻き戻してくれぇぇぇぇぇ!!!!!」と心の中でもんどりうってのたうち回っていた。「せっかくのチャンスだったのに~!!!!」と悔やんでも悔やみきれない。ダメとはわかっていてもそれでも窓にかじりついて陽希を探した。
 
めちゃくちゃ楽しみにしてたのでこのような結果となってしまい魂を抜かれたような気分で椹島に到着した。

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