翌朝、8月23日の朝である。時刻は4時半。雨は弱まったものの止んではいない。隣に停まっているK藤の車を見るとまだ寝ているようである。4時半起きと示し合わせたはずだが奴は名古屋から運転してきている。まぁ僕は準備するのが遅いからその間に準備して奴はぎりぎりまで寝かせておいてやろう。
というわけで5時にK藤を起こす。そしてK藤の準備を待ってデイリーストアで食料を買い利根の林道に向けてスタート。昨日のしゃくなげの湯を過ぎ県道62号線をしばし走ると「皇海山」の文字が。その文字に導かれて県土にに別れを告げる。ここからいよいよ悪名高き栗原川林道に突入か。
はじめはこんな感じで普通の舗装路だが
間もなく道はダートに変わる。
まぁダートってだけで別にどうってことはない・・・けどこれから酷くなるのかな。
いい道ではないけどこれならうちの実家の墓へ行く道(ダート且つ草ぼうぼう)の方が酷いな。
だんだん山へと入っていく。
おぉ~このゲート、ネットで見たぞ。(明かりが足りなかったためここからの写真は結構ぶれぶれ)
自分でゲートを開け閉めしなきゃならんので車下りる。周りは薄暗くて気味が悪いのだがそれに加えて熊注意とは。
しかも人身被害まで出てるんすか。ただでさえ気味が悪いのにこんなところで車外に出てるのがめちゃくちゃ怖くなって急いで車内に戻った。
途中でK藤がキジ撃ちに出て行った。車で待ってる間も熊に襲われてないか気が気じゃない。つーか僕ならこんなとこでキジ撃ちできんわ。
ゲートから先はこんな感じでワイルド感が増した。運転するK藤は時速10~15kmと超安全運転。
枝分かれしてるところもあるけどちゃんと標識が導いてくれる。
まぁ道は悪いがどうにもならんような道ではない。反対側の方よりもマシとは聞いていたけど反対側の道っていったいどれくらい酷いんだろう???
落石でガードレールがボコボコに。シーズン前の整備で落石を重機かなんかでガードレール側に寄せたように見える。
林道に入って40分。時刻は6時半になろうとしている。7時には登山口に着くかなって思ってたんだがナビを見ていても今のペースでは間に合いそうにない。「運転代われ」と言いたいとこだけどここから先にめちゃくちゃ酷いところが出てきたら嫌なのでここはぐっと堪える。
下がボコボコなので車は揺れまくるところもある。走り方によっちゃ確かにタイヤが切れるかもしれんが安全運転でいけば問題なさそうだ。
林道に入って1時間20分。時刻は7時10分。登山口にまだたどり着かない。めちゃくちゃゆっくり走ってるからに他ならないんだがここで一つ心配事が。これだけゆっくり走っているのに後ろから追い抜いていく車が1台もいないのである。いくら皇海山とはいえ天下の百名山である。この天候でもあるしもしかして登るのはうちら2人だけなんじゃなかろうかと不安になってきた。
さらに林道を進んでいると「おぉぉ~!!!」
走ってる途中であんな落石が起こったらどうにもならんな。あの岩で道がふさがれたらいかに4WDとはいえ通行は不可能だ。シーズン前のこの林道はあんなのでいたるところがふさがれているんだろう。
熊が出そうだけどここまで熊だけでなくシカにもイノシシにも遭遇していない。あ、そういや県道からそれた付近でサルの群れと遭遇したな。まぁとりあえず大型の獣には出会っていない。
途中でこんなところも。ワイルドだろぉ~。
これは石を端に寄せてれるんだろうけどそうじゃなかったらさすがに走れんわな。
管理してくれている方々に感謝!!!
そして8時。やっとこさ登山口の皇海橋の駐車場に到着。数台の車が停まっているのを見て一安心。しかし林道に入ってから2時間以上。まぁ時速10~15kmという超安全運転だったから仕方ないかもしれんがとりあえずこの時点で予定よりも1時間の遅れである。 つーか後ろから車は一台もなかった。みんな追貝から来てるのか???
ひとまずトイレでコンタクトをつけて朝の生理現象の解消に勤しむ。外観はきれいで水洗ではあるけどちょっぴり微妙な内装である。
1,2,3,4,5,6・・・。うちの車を入れて6台停まってる。よかった。
色々準備をしてたら出発は8時44分になった。毎度のことながら出発が遅いわ。出発間際に追貝から1台車がやってきた。追貝側の状況を聞いてみると「まぁいい道ではないけど、うちらもこうやって来れてるんで。途中で1回お腹を擦ったけどゆっくり走れば大丈夫だと思うよ。」とのこと。よぉ~し帰りは追貝に下るぞ。というわけで駐車場をあとにした。