立山バックから東富山駅へと戻る。来るはずもない列車を待っていたので時間がない。歩いていたんじゃ間に合わないので小走りで走る。あの電柱まで、あの道路標識までみたいに近い目標物に向かって走る。全力ではないものの軽いインターバルトレーニングみたいである。踏切が鳴りだし列車が通過。「え?えぇ~!!!」
なんと上りのはくたかであった。ダイヤが変わっていただけで運行はされてたんだな。しかしこの列車をあそこで撮影してたら絶対13時23分発の列車に間に合わないな。
天気の方はだいぶ晴れてきた。しかしまだお山はガス。この後ガスが晴れて列車の中から立山が見えたら悔しいだろうな。どうせならこのままガスったまんまの方が精神衛生上はよさそうだ・・・なんて思う一方であそこで残って撮影をしている同志には「立山バック」のいい写真を撮ってもらいたい気持ちもある。なんとも複雑な心情である。
インターバルトレーニング風で富山東高まで戻ると一息ついた。ここまでくればもう大丈夫。頑張って走ったおかげで十分間に合いそうだ。
東富山の駅には13時10分に到着。途中からのんびり歩いたけど40分で戻ってこれた。
のどが渇いたので駅前の自販でジュースを買って一気に飲み干す。それでもまだ足りないので今度は自販のアイスでのどを潤す。
改札をくぐりホームで列車を待つ。
陽炎の中、列車が接近。
昨日から何度も乗り降りを繰り返してる北陸線だがこれが最後だ。JR北陸線としてこの路線を乗るのはこれが最後である。
列車の中から立山バックまでの沿線を目に焼き付ける。
みんな頑張って撮ってんな。いい写真撮ってよ~。
東富山から立山バックまで電車なら4分。最短ルートで突っ走ってるとはいえ徒歩と比べてここまでの開きが出るんだな。
魚津の手前。元西武のレッドアローを追い抜く。
14時頃になると見事にガスが晴れた。お立ち台にいた人の言うとおりだ。山も見える。ただ立山バックから山が見えているかどうかはわからんが。
こちらは市振のお立ち台。画像では見えにくいけどそれなりの人数がカメラを向けていた。
窓の外は晴れた。完全に春って感じだ。なんか高2の春、初めて九州一周の一人旅に出た時のことを思い出した。
窓枠の向こうには春の海。
こんなに晴れた日の親不知は初めてだ。
朝からこんだけ晴れてくれてりゃよ・・・と恨み節も出てくるほどの小春日和の快晴だ。
一枚でもいいからこの気持ちの良い青空の下、真っ青な日本海と側を走る列車の写真が撮りたかった。
ここで日本海ともお別れだ。さらば日本海。さらば北陸本線。
糸魚川に近づくと大きな山が目に入ってきた。初めはぼーっと見てたけどその山容で気がついた。あれ、たぶん雨飾山だ。
14時31分、列車は糸魚川に到着。終わった~。オレの北陸線の旅が終わった~。国鉄、そしてJRの歴史が終わった~。